睡眠障害内科

睡眠障害内科とは

「なかなか寝付けない、途中で何度も目が覚める」、「しっかり寝ているはずなのに、昼間に激しい眠気やだるさに襲われる」、「睡眠中に激しいいびきを指摘された」、「朝起きたときに頭痛や強い倦怠感がある」

睡眠のトラブルは、単なる「疲れ」や「気分の問題」ではありません。生活習慣病(高血圧・糖尿病・心臓病)や、うつ病・不安障害などのメンタルヘルスの不調、さらには脳神経の疾患とも深く関わっている重要な医学的課題です。

睡眠障害は、主に、入眠障害、中途覚醒や早朝覚醒などの熟眠障害などがありますが、それらが合併することもあり、軽症から重症まで様々なため、睡眠障害の態様程度に応じた対応が必要となります。

多角的なアプローチによる総合診断

睡眠障害の原因は、身体的な病気、生活習慣、精神的ストレス、脳神経の働きなど非常に多岐にわたるため、総合内科・心療内科・神経内科・精神科の専門医の立場から、心身両面へ多角的なアプローチを行っています。

身体疾患とメンタルの両面からのアプローチでは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの呼吸器・循環器。耳鼻科的な器質的な疾患から、心因的な不安からくる不眠、自律神経の乱れまで、原因を総合的に鑑別・診断いたします。

生活習慣病の予防・改善では、睡眠不足や睡眠の質の低下は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を悪化させます。睡眠を改善することで全身疾患のリスクを低減させることが期待できるでしょう。

当院における睡眠改善剤の処方と治療方針

睡眠改善剤についても、睡眠障害の態様や程度に合わせた処方を行っています。

睡眠薬の変遷と課題

従来、睡眠薬という範疇に入れられていた薬剤はフェノバルビタール系と非フェノバルビタール系に大別されていましたが、呼吸抑制などの重篤な副作用発現の懸念からベンゾジアゼピン系などの非フェノバルビタール系が主流となってきました。

その後、ベンゾジアゼピン系薬剤の依存性から、様々な作用機序の睡眠改善薬が登場してきています。まず、ベンゾジアゼピン系はGABA作動薬ですが、非ベンゾジアゼピン系のGABA作動薬が登場しましたが、効果が弱い、ゾルビデムの依存性、せん妄などの問題が指摘されています。同時期にメラトニン作動薬が発売されましたが、重篤な副作用はないが効果発現まで日数がかかる、効果が弱いなどの問題があります。

オレキシン受容体拮抗薬とヒスタミン系の重要性

次いで、覚醒作用のあるオレキシンを抑制する薬剤が開発されています。

これは、柳沢正史氏が発見され、ノーベル賞受賞候補ということで、頻回にテレビ、週刊誌へも紹介されています。ところが、オレキシン抑制系の薬剤単独の最大容量で睡眠障害が改善されるのは三分の一程度のうえ悪夢が多いため休薬することもあります。

これに、ベンゾジアゼピン系などの薬剤を併用しても改善率は半数程度ではないでしょうか。

実のところ、覚醒系はオレキシン以外にヒスタミン系が重要な役割を担っています。

これらは、平成30年の筑波大学の研究論文によって、詳細な方向がなされています。

これによると、睡眠改善のためには、単にオレキシン系を抑制するだけでは十分ではなく、ヒステミン系の作用と協同して抑制して、ノルアドレナリンニューロン、セロトニンニューロンが抑制され、良好な睡眠をもたらすとされています。

このため、睡眠改善のためにはオレキシン単独では弱く、ヒスタミン抑制作用のある薬剤が好もしいといえます。ヒスタミンの受容体は、H1、H2、H3、H4があり、H1抑制は抗アレルギー剤、H2抑制は抗潰瘍剤などとして開発されていますが、睡眠改善剤は開発されていません。

当院では、抗ヒスタミン剤の中で不安抑制効果のある薬剤を選びオレキシン系抑制薬との併用を行っています。

自律神経(交感神経)機能低下へのアプローチ

睡眠障害では、睡眠覚醒に直接関わるGABA、メラトニン、オレキシン、ヒスタミン以外に自律神経系のノルアドレナリンも大きく関与しています。交感神経優位の方はノルアドレナリンの分泌過多で睡眠障害を起こすことがあります。中途覚醒で、動悸や過覚醒の症状を伴っていれば、交感神経刺激によるノルアドレナリンが原因になっていると思われ、覚醒時に血圧を測定すると安静時より2、3割上昇していることがあります。

このため、交感神経優位の中途覚醒の患者さんへは眠前に中枢性交感神経抑制作用のある降圧際を投与することにより改善が期待できます。実際、欧米の論文では、中枢性交感神経抑制作用のあるクロニジンの少量投与することにより、神経発達症の小児の睡眠障害に効果があるという報告が多数出ています。

国内では、クロニジンが令和8年で製造中止となっているため、当院では同様の作用のあるグアナベンズ酢酸塩などを投与して中途覚醒の改善を行っています。

また、RR感覚などの自律神経検査を行い、交感神経優位などの自律神経機能低下が伺われれば、トフィソパム、ガンマオリザノールや漢方薬投与を行っています。

薬物療法以外の総合的な取り組み

薬剤投与では経過中の薬剤の適正化・減薬指導(依存を防ぐ適切なコントロール)、睡眠衛生指導(光・食事・運動・入浴などの生活リズム改善)、漢方療法や心理療法(認知行動療法的アプローチ)症例によってCPAP(経鼻的持続陽圧療法)などの呼吸療法(睡眠時無呼吸症候群の場合)を行っています。

当院の治療実績と過眠症への対応

以上のように、当院では、睡眠障害の態様程度に合わせ、GABA作動系、メラトニン系、オレキシン系、ヒスタミン系、ノルアドレナリン系などの薬剤や漢方薬から適切な薬剤を選択のうえ必要最小限の投与とともに自律訓練法、認知行動療法などの精神療法、睡眠環境改善指導などを総合的に行うことによって、9割以上の改善効果をあげています。

*最近、過眠症についての問い合わせがありますが、いくら寝ても眠い、だるいという方が増えています。こういった方々を調べるとアレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患を持っている方がいるため当院ではアレルギーの検査治療や生活改善により症状の改善が得られています。

詳しくは著書「最近疲れが抜けない。それは、眠いだるい病かもしれません(廣済堂出版)」「自分でスッキリ!眠気とだるさ(辰巳出版)」をご覧ください。

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14:30~16:30(皮膚科・精神科) ー ー ー ー ● ー ー
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※当院は予約なしでも受診いただけます。

     
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